夏のワークショップ
月末から、福岡でのワークショップだ。
今回は福岡の前日に熊本でもワークショップをする。
主催してくれている、ダンスの先生のスタジオだ。
先日の地震で、このスタジオも相当な被害にあった。
しかし、それにもめげず、ダンスの先生は近所で被災された方を助けに日々奔放している。
その先生が、「皆を元気づける為に熊本でワークショップを開けないか」との提案があった。
もちろん、異存などある筈もない。
そういう流れが、今回の福岡でのワークショップだ。
福岡や近郊にいるワークショップのスタッフ達が、時間を作っては被災地へ出向いてくれている。
また、他県に住む日野武道の人達が、支援物資をまとめ現地に送り込んでいる。
それしか出来ないまどろっこしさのある中で、それぞれが助けあっている姿は、まさに関係性、共響性そのものだ。
それが社会を作る基盤であって欲しいと願うのが日野武道だ。
誰と誰、私とあなたではなく、そのアイデンティティを取っ払った世界だ。
そんな話を、ヨーロッパで行うワークショップでも毎回話す。
「私達の間違いは、私という概念という幻想があるからだ」と。
そして、私が皆の相手をしていくのだが、皆は自然と笑顔になる。
それが私のいう武道だ。
だから、即物的な強さを求める人は来なくなるが、少し物事を考える人は増えて来ている。
先日のボルドーは初めての地だったが、100人を超す人達が受講してくれていて驚いたくらいだ。
戦いが起こるのは、それぞれの持つ概念の違いが生み出している。
時代はどこに向かっているのか、そういう専門家では無いので知らないが、ただ、このままでは駄目なことは、世界中の人は感じている筈だ。
よくよく考えると、テクノロジーはいくら発達しても、人そのものはどれほど成長したのかと考えてしまう。
ローマ時代と様相が変わっただけで、何一つ変わっていないとも思う。
関係性、共響性は笑顔をさそう。
笑顔が溢れるワークショップが、今夏は熊本から始まる。
http://rbchinoriron.web.fc2.com/workshop2016.html