言葉が通じないのは

幸美先生が出迎えてくれた。
飛行機は30分遅れだった。
2時間30分だと思っていたのが、3時間になっただけだが、人間とは勝手なもので、その30分がやたらと長く感じた。
つまり、感覚も意識が誘導しているという事だ。
幸美先生とは、先日のアムステルダムでのワークショップが話題の的だ。
アメリカ人とオランダ人のダンサーが組んで「胸骨操作」に取り組んでいた。
どうもポイントが分からないようだった。
私が近づき、私の胸骨を触らせどう動くかを感じさせた。
そして「最初は何も出来ないのだから、思い切り間違え」とアドバイス。
二人は「間違っても良いのですか」と怪訝な顔をした。
「知らない事がどうして、最初から間違わずに出来るの、そんなことは有り得ないやろ」というと、表情が一辺に明るくなった。
これは、日本のワークショップでも始終話す事だ。
しかし、この二人のように表情が一変するような反応を見たことが無い。
それは、日本人は「間違わないようにする」ということの自覚が薄いからだ。
だから、話として聞いているだけで、自分としてピンとこないのだ。
違う言い方をすれば、日本人には日本語が通じないとも言える。
外国の人の方が、私の言葉に反応してくれるのだ。
それってどういうことだ?
明日はワークショップ初日だ!

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