プライドが崩れて今の自分ができた

悠ちゃんが3年前だったか、福岡のワークショップに受講した。
私は別段どうとも思っていなかったが、悠ちゃんは何一つワークが出来なかったそうだ。
自分で「どうして?」と相当落ち込んだという。
今までの自分の持つプライドが全部崩れた。
結果、「そうか、このプライドはいらないものだったのか」と気付き、今の自分が出来上がって来たという。
私のワークをそう受け止めてくれる人もいる。
大半はそうではないだろう。
「出来なかった」で終わっているのだろうと思う。
もちろん、それはそれで良い。
同じ事を同じ場で体験しても、それぞれが違う。
マーツは「日野からの情報の受け止める量が、Dancerのように生活がかかっている人と、趣味や興味だけの人とでは全く違うのが見ていてよく分かる」と言っていた。
「そうだね」と悠ちゃん。
「私は10年も日野のワークをやっているのに、毎回ゼロからだ」とマーツ。
こんな感性の素晴らしい人達が増えるといいのに。
右も左も分からないフランスに単身留学。
Balletの世界に入ったのだが、全く分からないフランス語の中で、主席で卒業した頭の良さや芯の強さが築き上げたプライド。
プライドを持たない方が不思議だ。
「ありがとうございました」と言ってくれた。
昨日も11月なのに、日中は半袖でも暑いくらいだった。
外で昼食を取りながら、そんな話をしみじみとしてくれた。
今回のワークに参加している人も、きっと自分と同じだと思うとも。
「脳が爆発していると思います。私もそうでしたから」と、それはマーツも同じだったという。
ワークが終わり、マーツの家でヤニスを待った。
ヤニスはブラジルから帰国だ。
3年ぶりくらいに見る顔は逞しくなっていた。
世界中を振り付けやダンスのワークで飛び周っている。
世界各国にBudoBalletの種を撒き散らかしてくれている一人だ。
今日は、Dancerの為の一日限りのワークショップだ。
白髪の振付家は、実はマーツのモダンの先生だそうだ。
今回受講してくれているDancer3人の先生だそうだ。
これは本当に素晴らしい。
教え子の前で、出来ない自分を曝け出し、一緒に笑えるのだから。
もちろん、今日も受講してくれる。

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