アムステルダムへ
3日目終了。
胸骨からのストレッチと、投げへの応用。
縦系のストレッチから伸びたところを緩める。
そのことが力となる。
そんな基本的なところを紹介した。
それこそ「身体機能を働かせる」だ。
ストレッチは声楽の人のリクエストだった。
練習をしたことで、伸びていない部位を発見した。
自分でやっていても、検証がなければ気づかない事が多いのだ。
ワーワーやっていたら直ぐに昼食になった。
昼食後は、定番の肘の緩めと接点を動かさないワークだ。
そこから体重移動や、動き出しを感じるワークに発展。
こうなると、全く付いて来れない人が出てくる。
それはそれで仕方がない。
「意識の起こり」という人の機能を直接感じなければいけない、ということをまず知らないのだから。
大方の人は、相手が動いてから対処をする。
それでは間に合わない、よしんば間に合ったとしても、慌ててしまい身体が固まるのが落ちだ。
だから、私の道場ではここを徹底的に稽古をする。
知らない人にとっては夢を見ているようなものだろう。
だからノーの連続になる。
しかし、それにめげないのだから凄い。
大笑いの駄目だしの連続だ。
また、投げに対する動き出しを感じてのフォローは、返し技だと勘違いする人が多かった。
それも仕方がない。
一見返し技のようだからだ。
意識の起こりを抑えていても、その意識は投げであったり突き、あるいは斬るだ。
当然その情報は身体にもたらされているから、身体は運動を起こしている。
したがって、意識の起こりを止められても身体運動との時間差が現れ、それが返し技のように見えるのだ。
そんな本質的な稽古を展開しているのが、海外でのワークだ。
ここに、相手との距離や立ち位置を稽古しようと思ったが、時間が無かった。
これはバレンシアでやろう。
今はアムステルダムに向かう列車の中だ。
何だか分からない味のコーヒーをお替わりをし、これを書いている。
車窓からは一面の畑、あるいは牧草地だ。
この風景を見る度に、フランスは農業国だと認識する。
そして自給率の高さを実感する。