一から始める
2014年が明けた。
そもそも現代行われている初詣というのは、明治時代に電鉄会社がやりだしたものだそうだ。
元々は、その年の恵方に詣でていたが、電鉄会社の企画力というか、仕掛けによって出来たものという。
しかし、その仕掛けに乗るのも楽しい。
仕掛けは別にして、それらの行事は日本人にあっているような気もする。
元旦は、例年通り玉置山に初詣に行こうとしたが、途中の本宮大社への参拝客が多く、国道168号線が渋滞していた。
「今日はやめ」とユーターン。
明日早朝に出かけることにした。
正月といっても、取り分け何も変わらないが、毎年DVDを数本借りてくる。
今回は、少年マジシャンがラスベガスでの、世界的なマジックの競技会に出場するという、ドキュメンタリーを借りた。
日本の代表として出る少年の一人が、何とこの近所にある北山村の高校生だった。
カードマジックを独学で覚えたという。
そんな難しいことを独学で出来るのかと驚いた。
競技会では、日本人が優勝と3位を取った。
その過疎の村で独学で覚えた少年が優勝したのだ。
感動したのは、名前を読み上げられた時、「ハラヒロキ」と、日本語読みで呼ばれていたことだ。
競技会で友達になったアメリカの少年が「日本人になりたい」と無邪気に、しかし本気で言っていたのも嬉しくなった。
その日本人になりたいといった少年が、原君のカードの技を熱心に練習しているカットに感動した。
何度もカードを落とすのだが、めげずに繰り返す。
全ての原点だ。
私も人には、どんなことでも繰り返ししかない、と何時も言うが、この少年を見て、改めてその言葉を自分に投げかけることが出来た。
繰り返すことを、ともすれば忘れがちになる。
一からやってやろう、そんな事を思った元日だった。
今日は穏やかな晴天、玉置山の山上まで登ってみた。
この地に来て、玉置山のことを知り、初めて登った時も、確か山上まで登った。
何やら不思議な感じの巨石があったのを覚えているが、今は姿を消していた。