気分を操る
自分よりも素質も技術も上の人に、何をどう指導するのか。
水泳の北島選手は、何を聞いて育ったのか。
陸上の引退した高橋選手は、小出監督からどんな指示を受けていたのか。
そんな光景は、大リーグやプロバスケット、陸上競技他のスポーツドキュメンタリーで、時々目にする。
例えば、イチロー選手がスランプの時に、コーチは何を話すのか。
そんなことに興味が湧く。
昨日書いた、プロバスケットのドキュメンタリーでも、ヘッドコーチの言葉に興味があった。
そこには、選手とは全くかけ離れた視点が有り、そこからの指示を出し、結果を出させるようにする。
だからこそ、選手はコーチを信頼し、関係性が築かれ、相乗効果で良い成績に繋がるのだ。
それは角度を変えれば、舞台にも通じる。
演出家はどんな指示を出すのかによって、作品も役者もダンサーも生きるし、死んでしまうこともある。
もっとそれを拡大していけば、日常的な会話になり、言葉によって人は振り回されるし、力にもなる。
ネットの掲示板での一言が、トラブルの原因になったりもする。
そこまで広げてしまうと、収拾がつかなくなってしまうが、言葉というものは気分と密接に関っているということだ。
それを承知した上での、コーチの言葉が選手の実力以上を引き出すのだ。
名コーチと言われる人は、きっとそこを操るのが上手なのだろう。