「素直なハイ」が極意
89回目の「武禅」レポートをアップしました。
https://www.hino-budo.com/buzen5.html
11月9日に、大阪で講演会を開く。
企業での講演や、教育関係での講演は慣れているが、自分の講演となると15年ぶりくらいになると思う。
「何でも話してください」と言われるのが、一番困る。
と言いつつ、どんなテーマがあっても、その場に合わせた内容に持っていってしまう。
主催者がそのことをよく知ってくれているから有り難い。
「人間関係の極意」というタイトルだ。
私は小さい頃、目上の人の引き立てによって人を成長させる、という言葉を聞いて育った。
「素直にハイと言え」が、その実際だ。
もちろん、学校でも家でも、一回も「ハイ」と言った事が無いと思う。
叱られた時だけ「ハイ」と言っていたかもしれない。
しかし、社会に出てからは、「ハイ」以外の返答はした事が無い。
だから、それが極意かもしれないと、今になれば思う。
もちろん、今の若い人達も「ハイ」と、良い返事をする人が多い。
しかし、一寸ニュアンスが違う。
私の場合の「ハイ」は、直ぐに行動します、という「ハイ」だ。
今の人達は、理解しました、という「ハイ」だ。
理解したところで、それが行動として現れなければ意味が無い。
むしろ、行動できないことを「ハイ」という。
ということは、出来ない事に対して「ハイ」と言っているのだ。
それを突っ込むと、自分とかけ離れた事を、自分に要求し、その要求内容を説明されて「ハイ理解しました」となっているということだ。
もちろん、そこには状況の違いがある。
私の場合の「ハイ」の場は、主に職場だ。
だから、出来る実力が無くても、少し工夫をすれば出来るかもしれないものも含まれている。
しかし、昨今聞く「ハイ」は、職場ではなく、教室やワークショップという場だ。
知らないようなことを習っているのだから、そこに理解しましたという「ハイ」が入るわけは無い。
にも関らず「ハイ」と来る。
すかさず「今、ハイと言ったやろ!やれ!」
笑い話になっている内はかわいい。