ワークショップと稽古

ワークショップでも、教室でも、海外でも、気になる事がある。
それは、稽古の仕方を知らないのでは、という問題だ。
マルセイユでも、余りにもひどいからそれを話した。
稽古は試合でもないし、自分の欲望を満たすものでもない。
もちろん、汗を流して自己満足するものでもない。
そんな話に、ピンと来ない人が沢山入るのには驚いている。
例えば、空手として、一つの形を習ったとする。
それを当初はバカの一つ覚えのように繰り返す。
そのことで、その形を覚えてしまう。
まずそれだ。
次に、ではこの形をずっとずっと続けてやれば、突きの威力は増すのか、あるいは、空手としての突きになるのか、という問いかけが起こる。
そこからが稽古だ。誰が考えても、同じ事を繰り返しても、何かが積み重なる筈も無い。
積み重なることを、積み重なるようにしなければ、積み重ならない。
どんなものにも構造があり、その構造を見極めて、要素を絞り込む。
こんなことを考えられるのも、稽古をしているからだ。
稽古とは、思考の為の時間だ。
自分の行動と自分とが向き合う時間だ。
あるいは、きちんとした設定をし、要素を身に付けていくことだ。
その意味では、私の教室やワークショップは、全部稽古であって汗を流す場ではない。
要素を取り出して、徹底的に練習をする。
つまり、練習とはバカの一つ覚え的時間のことだ。
だから、稽古と練習は違うものだが、重なっている部分もあるということになる。
京都ワークショップまで後20日
■5月2.3.4日は京都での3回目になるワークショップを開きます。
https://www.hino-budo.com/index.html
「お知らせ」からリンクしています。
■ 9月13,14,15,16,17日、定例の東京でのワークショップが決まりました。
場所も、何時もの新木場マルチスタジオです。
詳細は後日webページで

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