帰国!

午前11時、オスカーさんが車で迎えに来てくれた。
昨日もレオさん達と、夜11時くらいまで食事をしていたので、荷物は今日の朝詰め込んだ。
今回のワークショップで特に感じたのは通訳だ。
単純な事、単純な話であれば、さほどの語学能力は必要ではないが、特に日本固有の文化である武道の話となると、そういうわけにはいかない。
それを感じた時、過去に外国に渡り武道を指導してきた人は、そういったことに不便を感じなかったのだろうか。
それとも、相当の語学力を備えていたのだろうか。
一つの推測だが、その辺りをおざなりにしてきたから、形式ばかりの、あるいは、運動だけ、言葉だけの武道もどきが蔓延しているのではないか。
その事は、「弓と禅」の著者オリゲン・ヘリゲルが書いていたな、と記憶が蘇った。
そんなことを痛切に感じた今回のワークショップだった。
そんな一端は、ワークの最中に感じる。
何かテーマを見せた時、絶対に「形だけ」しか見ていないのが分かる。
もちろん、形からしか入る事が出来ないから、「形から」は間違ってはいない。
しかし、形を支える中身がある、ということに興味が向かないから、取り組んでいる人の身体能力に応じた、単なる運動の域を出る事は無い。
つまり、掘り下げる材料を持たない、あるいは、上達や成長する為の材料を持たないということだ。
形には形に至る過程がある。
そしてその過程の中は肉体運動と感覚運動と意識運動、そして何よりも、それに取り組む自分自身を客観視するが故に、自分と言うエゴと対面せざるを得ないのだ。
それは関係性の中でしか成立しないということ、つまり、自分勝手では自分の限界が直ぐに来るからだ。
したがって前記の三点と一番大切なエゴとの対面があり、そこから改めて前記三点に取り組むということが、日本固有の武道に取り組むということなのだ。
だから、死ぬまで稽古が出来、到達することのない世界だと言えるのだ。
そんな日本固有の文化が西洋で一粒でも芽生えてくれれば嬉しい。
バレンシアからイスタンブールに飛び、そこで5時間ほど待ちで乗り継いだ。
残念ながら、その時は私のPCではネットが繋がらなかったので書けなかった。
5時間の時間を潰すのにウロウロし、一軒の店が終了まで粘った。
終了だというので、別の店へ移動。
すると妻が「あっ!アヤさん??」と声を上げた。
何と神戸のダンスボックスの文さんだった。
ベルリンで開かれていた、障害者のパフォーマンスに招待されていたそうだ。
これも奇遇だ。
飛行機は出発し関空へ。
夕方5時過ぎ、無事関空着。明日は大阪の稽古なので、帰宅せずにこのまま大阪へ。
セントジェームスの田中さんに、トルコのお土産があったので、それを渡しに食事をしてからでかけた。
すると、そこに十津川に住む人が来ていた。
山でのクリスマスコンサートや、新宮でやった田中さんのコンサートにも来てくれていた人だ。
珍しい事は続くものだ。
セントジェームスで楽しい再会になった。
●ワークショップのお知らせです
7月13.14.15.16日福岡ワークショップ
7月28.29.30日沖縄ワークショップ
9月15.16.17.18.19日東京ワークショップ
https://www.hino-budo.com/

Follow me!