イスタンブールは今日で最後

夜8時、まだ夕方の様な明るさのブルーモスク近辺を歩いた。
音楽が聞こえて来たので、そちらの方に歩いて行くと、旋回舞踊が行われていた。
旋回が美しく見えるシンプルで美しい衣装を身に付け、男性が踊っていた。
旋回舞踊「セマー」。宗教的な儀式だが、貴重なパフォーマンスでもある。
目を閉じ、右手を天に、左手を地に向けて自ら回りつつ、さらに円形を描きながら巡る。
神に近づき、一体化し、悟る意味があるらしい。
名前だけは知っていたが、現物を初めて見た。
終わると、演奏家達に頭を下げていたのが印象的だった。
各地には、様々な民族舞踊があり、それらは民族固有の血肉が昇華されたものだ。
もちろん、一般的なパフォーマンスとして洗練されているのかどうかは別だし、見世物としての価値の有無も別だ。
しかし、そこには民族的必然だけしかないので爽やかだ。
いずれにしても、そういった民族舞踊には「人」が確かにおり、その「人」が何かと対峙する。
もちろん、その「何か」が薄れて行き、形だけが残って行くというのも珍しくない。
旋回舞踊はコーランの祈りのような音楽と一緒だ。
どうも、その音楽は身体のどこかにある感じがする。
そんなこともあり、ここトルコには違和感を感じないのかも知れない。
夕方のブルーモスクにはお祈りの時間が近づいたのか、イスラムの人達が足早にモスクに向かっていく。
今回は、たった3泊のイスタンブールだったが、次に来る機会があれば、もう少し長逗留し色々と歩いて見たいと思った。
明日はバレンシア。
朝8時にタクシーが迎えに来る。
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