身体を動かすのは
身体が考え出せなければ、突発的なことに対応出来ない。
例えば、肘を動かすという訓練と胸骨を動かすという、日野武道研究所が言う身体操作の重要項目がある。
それらを繋げて使うことで、より大きな力やダイナミックな動きが生まれる。
それを一人でやっている分には、「そんな感じがする」ということで完結、つまり、「出来ている」ということになる。
しかし、そこに大きなプレッシャーをかける。
例えば、後ろから身体の大きな人が、最大の力で羽交い絞めにする。
そうすると、殆どの場合繋げて使うことが出来ない。
当然、そこから抜け出せる事はない。
殆どの場合は繋げて使うことが出来ない理由は、至極単純だ。
訓練が足りないのだ。
つまり、まだまだ「頭が使っている」状態だということだ。
身体が考え出す、というのは、言葉を覚えるのと同様に、徹底的に身体に刷り込み、使い慣れなければそこには至らない。
「思っている」という段階なのだ。
そんな大きなプレッシャーをかけたことをすると、全く別のことでそこを抜け出そうとする。
それが頭が優先している証拠だ。
肘を動かすというのは、肘を分かっていなければ肘を動かせない。
一人でやると、肘を動かせた気にすぐなれる。
しかし、先ほどの大きなプレッシャーをかけると、全く動かないばかりか、他の部位に緊張が走る。
そして、それを続けると全くかけ離れたことが起こる。
「肘を分かるのに相当時間がかかるよ」
誰にでも、一番最初に話す。
そして私が取り組んだ訓練方法を教える。
それをその時点から徹底的に訓練して数年かかるのだ。
もちろん、その大きなプレッシャーがかかっても、問題なく一人でやっているように見えるまでだ。
身体を動かす、というのは本当に難しい。そんなことも知って欲しいからワークショップを開くのだ。
4月20日からの京都ワークショップのお知らせ
https://www.hino-budo.com/2012-KYOTOWS.htm