挨拶をしていたら
今年の誕生日はパリで過ごした。
主催者が可愛いシャンペンをホテルに届けてくれていた。
ピガール広場の近くに宿を取り、モンマルトルの丘やムーランルージュ界隈を歩いた。
30数年前、初めてパリに来た時も確かこの辺りをうろついた。
もう少し雑然とした感じだったような記憶がある。
まあ、あまり当てにならない記憶だが。
大阪教室や東京教室でも、例年通り誕生日を祝ってくれた。
「甘いものをあんまり食べたらあきまへんで」
と言われているが、バースデーケーキは別物だ。
という理由を付けてペロリ。
「ケーキにイッキ食いを見たかったのに」
と役者の山本君。
「あかん、この一切れは口に入れへんで」
いい年をした大人が、こんな話で盛り上がるのも楽しいものだ。
パリでは意外な話を聞けた。
森鴎外がパリに来ていたという話だ。
自由な空気が大変素晴らしい、というような言葉を残しているそうだ。
それは私自身も感じる。
どうも日本は窮屈このうえない。
特にヨーロッパから帰って来た直後はヒシヒシと感じる。
足を引っ張るは、出る杭は打つは、横並びでないと変な目で見るわ。
どうもその空気には反吐が出そうになる。
日本は街もきれいし、設備も素晴らしい。
しかし、目が合っても挨拶をしない。
とにかく挨拶が無い。
そして、とんでもなく窮屈な感じを受ける。
どこでどう間違ってきたのか。
ふと数年前、ある主婦がいっていた言葉が蘇った。
「うちの子は知らない人に声をかけられたら無視するように教育しています」
丁度小さな子供を巻き込んだ事件があった時期だ。
そうか?
それが正しい対処法か?
その時に引っ掛かっていた。
前にも書いたが、あるパチンコ店の社長他役員の方達を研修したことがあった。
人とはきちんと正面から向かい合い挨拶をする。
この当たり前のことを社員に徹底させろ、と研修した。
結果、売り上げは倍増、パチンコ屋の天敵の仕事師と呼ばれる人達が全く来なくなった。
当たり前だ。
従業員が客の顔を正視するのだから、まずい人は寄り付かなくなる。
普段から皆が挨拶をする習慣を付けていたら…。
ということだ。
そんな、人との向かい合いもワークショップではメニューに入っています。
京都ワークショップのお知らせ
https://www.hino-budo.com/2012-KYOTOWS.htm