ストレスの原因
アメリカのテレビでドッグトレーナーが、バカ犬やまるで猛獣という犬をあっという間に調教してしまうのを見ているとまるで手品のようだ。
調教する人の意識がブレないのだ。
それは調教師が説明していた。
犬のどんなリアクションにも動じないのだ。
毅然とした態度を貫くことが、犬と関係を築く秘訣だと。
意識がブレないというのは、感情的起伏が起こらないということでもある。
それは、犬は本能的な動物だから、近くにいる動物の感情の起伏を感知しそれに反応し行動するからだ。
うなり声を発している犬も、その穏やかな調教師が傍に来ると無視をする。
決して反応を起こさないのだ。
犬をその状態にしてから調教が始まる。
それを見ていて、こうも簡単に犬と関係できるのかと思うと同時に、人はどうしてそれほど簡単には関係が築けないのかと考えた。
それは意識というものが、本能の反応を遮っているからに他ならない。
違和感を感じたり、その違和感が無くなったり、という事を体感できる本能的な感覚よりも、頭の納得、頭の判断を優先させているからだ。
つまり、意識に支配されているからだ。
もちろん、意識というものの発達が現在の世界を作り出してきた。
その功績は絶大だ。
しかし、それを無意識的に絶対だとしているところに無理がある。
いや、無理が生まれているのだ。
もちろん、それがストレスの原因だ。