人生駄目もと
「駄目もと」という言葉がある。
何事も駄目でもともとだから、恐れずに思い切りやる、ということだ。
どうも、そういう人が少なくなっているような気がする。
教室を見ていても、ワークショップでも、余りみかけない。
大方が「うまくやろう」と思っていたり、「間違わないように」やっていたりだ。
そこには男女差は余り無いように思うが、比較的女性の方が大胆に取り組む人が多いように思う。
この思い切りの悪さはどこから来ているのか?
いくら、「それでは自分の力で、何も出来る様にはならない」と注意しても、「ハイ」という返事があっても、実際には行わない。
だから、その場で出来るような事でも出来るようにはならない。
もちろん、何かを自分の力で掴むことは出来ない。
先生に「いいよ」と言われたら「いいんだ」と思うくらいだろう。
しかし、「いいんだ」と思えても、何が?どう?は分からない。
自分の力で「いいよ」と確信したのではないからだ。
もちろん、「うまくやろう」と思うのは間違ってはいない。
誰でもそうだ。
もちろん、私もそうだ。
但し「誰よりもうまくやろう」と思う。
しかし、誰よりも上手くやる為に、誰よりも多く失敗をする。
どんどん色々なアプローチをして、どんどん失敗を重ねる。
だから、誰よりも取り組んでいる量が多い。
当然誰よりもうまくやれるようになる。
そんな単純な算数を、自分に当てはめることが出来ない人がどうして増えているのか。
「うまくやろう」と思っているレベルが余りにも低いのかもしれない。
それは自分なりに「うまくやろう」であって、「誰よりも」うまくやろう、ではないのかもしれない。
その辺りの事は分からないが、とにかく、思い切りの悪い、意気地のない若い人が増えている。
少し注意すると直ぐに泣く、というのも、それの現れなのかもしれない。
何度でも書くが、パリのコンセルバトワールに入学したフォーサイスカンパニーのヤニスは、在学中の4年間、ギリシャ人というだけで無視され続けた。
誰も口をきいてくれないのだ。
しかし、それにめげず良い成績を残し、卒業と同時にNDTに入った。
そんな強さは、日本人はどこへ消えてしまったのだろうか。
「駄目もと精神」をワークショップで見に付けて欲しいものだ。
そして、何事も恐れずに取り組んでいける自分を作って欲しい。
9月の東京ワークショップは基本からみっちりいきます。まだ、定員に余裕があります。今からでも申し込み出来ますよ。
http://www.real-contact.jeez.jp/index.htm