人を好きになれるワーク
ワークショップの目玉になるのは「表現塾」だ。
これは、ダンサーや役者といった人達だけのものではない。
人にとっての基本的なことだ。
ForsytheCompanyで初めてこれをやった時、最初はみんなしり込みした。
しかし、時間が経つにつれて、皆はそのワークに熱中した。
はまってしまったのだ。
それが表現塾の中の「正面向かい会い」だ。
相手の真正面に立ち、相手から「真正面です」と言われるまでやるのだ。
しかし、ここでのポイントは、目で相手の鼻筋や、軸などを判断し、真正面に立つことではない。
相手と真正面に立てた時、身体で何かしらの繋がりを感じるのだ。それを正面向かい合いと呼んでいる。
ForsytheCompanyは、様々な国の人の集合体だ。
だから、犬猿の仲の国の人もいる。
仕事こそ和気藹々とやっているが、食事や飲み会となると、途端にそれがハッキリとする。
そんな人達が向かい合う。
時間が経つとどうなったか。
真正面で向かい合ったまま、お互いに涙を流している人達が出てきたのだ。
聞くと「生まれて初めて人を感じられた」というのだ。
そうだ。
実は、ForsytheCompanyの連中だけではなく、こんなにシビアに人と向き合うことなど、誰も体験していないということだ。
このワークは、ForsytheCompanyの定番になり、舞台の始まる前に必ずやるという。
人が本当にコンタクト出来る、ということを実感できることだからだ。
難しいのは、目から判断するのではない、というところだ。
しかし、これを重ねると、心底人を好きになるから不思議だ。
9月の東京ワークショップは基本からみっちりいきます。
http://www.real-contact.jeez.jp/index.htm