自分を成長させる為に
日野武道研究所は、歴史に残る昔日の達人と呼ばれた宮本武蔵や柳生石舟斎、
上泉伊勢守信綱他の境地や技を探求し実体化するのが目的である。
と書けば、現代では「一体何のこと?」となるだろう。
しかし、何のこと?ではなく、達人を簡単に言ってしまえば、自我を成長させた、感覚・感性・感情を成長させた、身体を癖から解放させた。
また、自分の持つ固定観念や既成概念に気付いた。そして、それらを取り除き、人との関係を無意識的に改善させた。
さらに自分自身の可能性を広げた等々の、人生には欠かせない要素の宝庫なのだ。
もちろん、これら達人を目指すのだが、例えばエベレストを目指すとした時、ハイキングすらした事の無い人には無謀な挑戦だ。
と人は思うが、それこそが固定観念だ。
もちろん、現実的に無理かもしれないが、そこに挑戦するから1.000m級の山に登れるようになったり、3.000m級の富士山に登れるようになるのだ。
また、このエベレストを目指すというのは、自分自身が全力を出し切った状態を言うのであって、そのものの事ではない。
つまり、自分自身が全力を出した時エベレストに登った、自分自身のエベレストに登った、自分自身の達人になったという事である。
具体的に探求(武道塾の稽古)は、その達人達の残した言葉から推測し、体術や武器術を使う事で「人」を鍛錬していくものである。
そして、その「稽古」には、直新陰流に残る「後来習態の容形を除き、本来清明の恒体に復する(こらいしゅうたいのようけいをのぞき、ほんらいせいみょうのこうたいにふくする)」を基盤としている。
乱暴に言えば、自分に付いた固定観念や癖を取れば、本来の自分自身が現れる、を稽古の基盤に据えている。
つまり、日野武道研究所は「武道」を根幹に据えて「人・関係」をテーマにしているという事になる。
そしてその「人・関係」へは、五方向から取り組んでおり、その統合されたものが「武道」という考え方である。
五方向というのは、「身体塾」「武道塾」「表現塾」であり、関係に特化した「武禅一の行」という四方向に、その全部の入り口としての「ワークショップ」がある。
身体塾
「身体塾」では、身体全体を「連動」させて使う事を目的としている。
そして「身体を使い」動きとして「関係」を認識する事が目的である。
それは動物達の動きや赤ちゃんの動きから得たものだ。つまり、人としてではなく、原初的な動物としての身体を取り戻し、不要な力みで分断される身体を活性化させよう、というものだ。
ーーーーーこんな方は身体塾へ
- しなやかに見えるからだをつくりたい方
- 本当に全身を使いたい方
- スポーツで伸び悩んでいる方
- 舞台でからだが伸びやかに見せたい方
- 疲れにくいからだを持ちたい方
- いつまでも美しく若々しくありたい方
(アスリート・ダンサー・役者・俳優・医療従事者・一般の方他どなたでも、自分の身体の可能性・能力を伸ばしたい方)
表現塾
人は常に他人の目に晒されている。もちろん、それは好むと好まざるとに関わらずである。
そこから「他人からどう見えているのか」あるいは「他人にどう見せたいのか」という、自分自身の思い込みの自分から、客観視された自分を作り出すのだ。
私が、世界屈指のダンスカンパニーに招聘されているのは、世界にはこの部分が欠けているからである。
武道塾
「武道塾」は、身体塾や表現塾、武禅一の行の統合された全体だ。
稽古としては、相手との距離感、相手の意識に反応する、相手を反応させない、相手の攻撃を遮らない等々の約束の元に、剣術・棒術・体術を稽古する。型や形に拘り、その事で連動や肌感覚を研ぎ澄ます。初心者も上級者と同じ稽古に取り組む。
ーーーーーこんな方は武道塾へ
- 既存の武道をやっていて限界を感じている方
- 腕力に頼らない「力」を身に付けたい方
- 直ぐに力んでしまう方
- 昔の達人の匂いを少しでも実現したい方
- 武道・格闘技に関して問題・悩みをお持ちの方
(流派・ジャンルを問いません)
武禅一の行
「武禅一の行」は、「人間関係」に特化する。
「正面からの向い合い(自分と・他人と)」がメインの稽古だ。人との関係では、言葉や態度が相手との一番の接触点だ。
だから、言葉→声を相手の気持ちの奥に届ける。そこには視線が重要な要素となる。
視線は意思の現れだからだ。相手と向い合い、視線、つまり「意思」を相手に真正面から向い合う。
そうする事で、自分自身の腰の引け具合や、気持ちの揺れを体感する。それを克服していく過程が稽古である。
ーーーーーこんな方は武禅へ
- 人ときちんと向き合いたい方
- 自分の思いを人に伝えたい方
- 他人から好かれたい方
- 他人との関係を知りたい方
- 人生を思うように生きたい方
(どんな人にとっても重要な、人間関係に特化したクラスです。特に人と接する仕事の方。営業、医療従事者、美容理容師、接客業他)
ワークショップ
「ワークショップ」では、「身体塾・身体関係塾・関係塾」と3コマに分かれてワークをする。
またワークショップは、ダンサーの為、役者の為、その他様々な専門の人達の為だけのものではない。強いて言えば、人との関係で成り立っている職業の人達や、普通に生活をしている人達のためのものだ。
「身体塾」は、自分の身体を知っていき、それを使ってみるという組み立てだ。その時に、自分の持つ固定観念が崩れていくから楽しめる。「身体関係塾」は、身体を通して他人との繋がりを気付いていくのが目的だ。このワークの要素は全て武道のものだ。といっても、相手を突いたり斬ったりするものではなく、軽い動きなので誰にでも取り組めるようにしている。「関係塾」は、関係という状態が出来上がれば、驚くような現象が起こる。もちろん、オカルトでもスピリチャルでもない。人の持つ本来の姿だ。