遠回りして汗だく

お昼まで時間があったので、少しブラブラした。
ホテルは海岸にあるので、市街地までは小高い丘を登らなければいけない。
フロントで地図を貰い、一応道順を教えて貰った。
20分くらいだろうということだ。

で、言われた道を歩く、坂道を汗をかきながら歩く歩く。
どうも地図通りではない。
丘を登りきると、どうも違う感じがする。
歩いているおっちゃんに聞いてみた。
すると行き過ぎているようなのだ。

教えられた道を行く。
その途中また聞いてみる。
よくある「真っすぐ行って左」だという。
左右をもう一度確認する。
左腕を触りこちら側だという。
であれば、間違いなく左だろう。
言われたように歩く。
その左右の分かれ道で、どうも右のような気がした。
で、少しだけ右に歩いてみた。
この道で良かった。

言葉の分からないところでは、こういった事は日常茶飯事だ。
その意味では、少しも焦らない。
結局1時間近く歩いて、そこに辿り着いた。
やはり、行き過ぎていたのだ。
着いていきなり、帰り道を地図を広げて聞いてみた。
市電の駅で電車を待つ私と同じ年くらいの女性だ。
地図を見て私の泊まるホテルまで行くのか?
と言っている感じがしたので、そうだそこまで歩くのはどっちですか?方向を指す。
無理だやめとけ、という感じ。
ありがとうとお礼を言い、勘と合っている方向に歩いた。
その道は、一番最初に上を通る道ではないか、と感じた道だった。
確かに15分程でホテルに着いた。

ということは、初めから道を間違っていたということになる。
上を通る道ではないかな?と一瞬思ったが、フロントの人が前の道を指さし、私もこの道かと確認した。
そこが完全に間違っていたのだ。
それも旅の面白い出来事だ。

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