ブリュッセルは超満員

ブリュッセルは、フランスへ来た当初から来ているので、街に馴染んでいる。
「あの角を曲がったら…」という具合だ。

ブリュッセルにくると、夜の稽古が終わって何時もいくイタリア料理の店がある。
スープが美味しくて、何時もそれを注文していた。
ある時、新しく見かけた若いウエイターの態度が苛ついたので、それからその店には行っていない。

ブリュッセルで、当初から受講してくれている人は、もしかしたらもう8,9年になるだろう。
その意味で、新しい人もそういう古い人からアドバイスを貰えるのでやりやすい。
もちろん、どこも同じでとんでもないことを言う人もいる。

そういえば、数年ぶりに顔を見せてくれた人もいる。
「違うやろ、後から力を入れたらあかんと前から言うてるやんけ」と、以前頭に来て怒鳴ったことのあるおっさんだ。
ある意味可哀そうな人でもある。
自分が、相手に対してどう力を加えているのかを分からないのだから。
こういったタイプの人に限り、恐ろしく握力が強い。
握力が強いのと、稽古とは何の関係もないのだが、技術の検証には不向きだ。
つまり、私の稽古には不向きだということだ。

そういえば、昨日も恐ろしく握力の強い人が、肘の操作で私を試した。
どうなったかというと、その男性は吹っ飛んでしまったのだ。
これは、私も驚いた。
多分、私の肘の動きと全身の動きが、肘を持つ男性の腕がテコの状態になったからだろう。

今回は、ドイツからの人が多くいた。
合気道の先生が生徒達を連れてきてくれている。
190cmはある、仲良しのyamamoto君は、それより背の高い若者を連れて来ている。
その体格が武器になり技術など必要が無いくらいだ。
だが、不思議と大きな人は気持ちが優しい。

また、ピナバウシュのカンパニーと契約で踊っている日本人ダンサー、そしてやはり日本人の女性ダンサー。
スイスからも来てくれている。

そういえば、このブログで時々紹介する、スイスで活躍するダンサーのmartheがメールをくれていた。
何でも、スイスのベストダンサー賞を貰ったそうだ。
そのスピーチでヒノの話をした、と書いてくれていた。
何にしても、活躍の場が広がり子育てが余裕をもって出来る足がかりになれば最高だ。

今日は、朝10時からだ。
昨日よりも、人数が増えるという。
外国の人は好奇心旺盛だが、この内何人残るのかは分からない。
何れにしても「一点を感じ取る」という稽古は、初めて知る身体操作の方法だから、相当壁が高い筈だ。
その難しさと面白さに興味を持った人だけが残る。
運動と筋力でしか身体を見ることが出来ない人には、何のことやら分からないからだ。

◆東京・夏のワーク・ショップは6月7.8.9.10日
 神田道場で行います。
場所の都合で1コマ定員30名です。

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