人生はノリ一発だ
気がついたら福岡のワークショップが目前に迫っていた。
最近は少ないが、福岡では海外で活躍するダンサー達が夏休みで帰国しており、私のワークショップに顔を出してくれることもある。
福岡で再会したダンサーに建造くんがいる。
アムステルダムを拠点に活躍するダンサーの一人だ。
彼とは、その後もアムステルダムでのクラシック・バレエのワークショップを手伝って貰ったりした。
何といってもノリの良さ、人柄の良さが、私を惹き付ける。
そんな楽しい人達が、重なった時は相当面白いワークショップになる。
ワークが出来るとか出来ないとかではなく、その雰囲気に使っているだけでワクワクするからだ。
こういった雰囲気は、海外で活躍する人達が身に付けていることが多い。
海外のワークショップを10年も続けていると、海外の良さを日本人が取り入れなければ駄目な点が良く見える。
それはノリだ。
そして「褒めるのが上手」だ。
海外では、フランス語圏のワークショップが多い。
当然、フランス語だ。
通訳の人が3人ほどいてくれている。
そんな中で、通訳の人が頻繁に使う言葉が耳に残る。
私が手本を見せ、皆にやるのを促す。
そんな時「s'il vous plaît.」と言うことが多い。
そこで、私が「s'il vous plaît.」と真似てみた。
すると、ワークをやりかけていた受講生が全員私の顔を見て拍手、そして「日野はもうフランス人だ」と大騒ぎをした。
このノリが日本人には欠けている点だ。
このノリが有ることで場が和む。
そうすると、難しいワークもそう難しいとは思わず、何となくやれてしまうことも起こるのだ。
福岡でも「s'il vous plaît.」と言うか?
きっと全員引くだろう。
そこが問題なのだ。
どうして自分の人生を深刻にするのだ。
そんなことも楽しめるワークショップですよ。