身体は動いてくれている

熊野は生憎の雨、しかもかなり強烈に降っている。
同時に道場にも雫が垂れている。
来年は、海外を全部キャンセルし修理に費やそうとも思う。
木だから、どんどん痛むばかりだからだ。
水は出ているが、この雨で水量が増し水源が壊れない事を祈るばかりだ。

「身体は天才である」に気付いたのは、伊藤一刀斎の残した言葉「寝ている時にでも、頭が痒い時、お尻をかくということをしない」だ。
もちろん、一刀斎がこの実際に気付いてこの言葉に変換したのだ。
頭が痒いのに、お尻をかく馬鹿はいない、を考えた時、無意識的に動いている時は、場に合わせ、環境に合わせ動いているという事に他ならない。

起きている日常を振り返った時、あらゆる動作は無意識的な動きだと気付いた。
もちろん、指示は出している、例えば、お腹が減った、歯を磨こう、会社へ行く、本を読む他と、思ったり欲求した時、身体はそれに見合った的確な動きをしてくれている。
まるで自分が身体を動かしているように思ってしまうが、「私」は一切何もしていない、ということが分かる。
間違いないく身体が自動的に動いてくれているのだ。

今から500年ほど前に、よくこんなことに気付いたものだと驚く。
同時に、武道の達人と呼ばれた人は、それほどのレベルだったということだ。
だから、逆に言えば、どんな指示を出すのが、身体が滞りなく動いてくれるのか、ということだ。
私は、そこに刺激を通した感覚という設定をした。
それは、あくまでも自分の意識からの解放を考えたからだ。
意識には癖も洗脳された考え方も入っており、それをコントロールするのが面倒だからだ。

改めて、そこを考えてスティックを操作しないようにしている。
それは、人は意識的に何かをしようとすれば、緊張するという性質があるからだ。
その意味でも、今回スティックをコントロールするということに挑戦しているのは、何か発見があると思うからだ。
何とか6月1日、あるいは、5月31日までには身体で気付きたいものだ。

日野晃’古希’ドラムソロコンサート
6月1日 新宿ルミネゼロ

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