自己肯定よりも好奇心を

筋力系で、力任せに相手を倒す。
これは、普通に普通だ。
だから、倒した人の筋力の強さや、投げ方のうまさを殆どの人は評価できる。
ま、評価というよりも解釈といった方が良いかもしれない。
つまり、そこで起こった事象が、自分自身の持つ考え方の範疇にあれば納得する、と言う納得、つまり、自分を肯定する図式でもある。
ここが人にとって厄介なところだ。

自分自身を肯定出来るような事象でないと、受け入れるのが難しいのだ。
だから、新しい考え方に馴染めなかったり、取り組めないのだ。

そこから考えると「素直」というのは、事象そのものに対しての好奇心の方が、自分を肯定する為の事象よりも勝っている人とも言える。
俗には、「頭が柔らい」という言い方をする。
昨日も、披露宴でその言葉を、新郎新婦に対して使いながら、違和感を覚えていた。
もっと的確な言葉が無いか、と話を展開しながら頭をひねっていたのだ。
まだ、今日の解釈の方が、私にとっては分かり易い。
もちろん、分かり易いからといっても、それが正しい、それがその「素直」を言い表しているのでは無い。
その側面もあるだろう、というくらいのものだ。

しかし、昨日の結婚式で驚かされたのは、新郎新婦のご両親への言葉だ。
自分の言葉で、その場で作り出していた。
いわゆる、出来レース、TVのような浮いた言葉ではなく、そして、最初から考えて来たものでは無いのだ。
まだ25歳、32歳の若輩だ。
新婦は緩和ケア病棟の看護師だった。
新郎は理学療法士だ。
この新しい夫婦は、自分の周りで起こる出来事を自分として捉え、自分として悩み考えて生きて来ているのだろうと思う。
何時も、ここで紹介する「若い医療従事者」の中の2人だ。
こんな素晴らしい若者がいる、ということに感動を覚えると共に、日本はまだまだ捨てたものではないと改めて感じた時間だった。

Follow me!