全ては還元される
ワーク・ショップでのからだのデモは、文字通りの「からだ」だ。
何を感じて、どこに指示を出し、どの方向に動いていくか。
それを見せている。
武道の場合は、受けを取ってくれている人に、何を感じさせないか、こちらは何を感じているか、そしてどこを感じて、相手にとって不利な方向に動くか、大きくはそんな違いがある。
海外では、体重が私の2倍の人はざらにいる。
そして、大別すると筋肉質の人とポッチャリの人がいる。
このポッチャリが曲者なのだ。
少々の動きは、全部脂肪が吸収してしまうからだ。
その脂肪を無視し、身体のポイントの芯に働きかけられるか否かだ。
その意味で、相当の勉強になる。
彼らが相手をしてくれるお陰で、どの程度精密でないといけないのかが、身体として理解出来るからだ。
その精密な感覚を持って、日本の生徒たちに教える。
当然、身体感覚は優れている。
2005年からForsythe Companyで、ワーク・ショップを開き出した。
これは、私にとって、私の身体感覚にとって一番大きな飛躍になった。
世界トップレベルのダンサー達の、身体感覚の鋭さに敬服した。
そして、大いに影響を受けた。
そこから海外でのワーク・ショップが始まったのだ。
それは、私にとって新たな検証の場になっていっている。
この鋭くなっていく身体感覚は、とどまるところを知らない。
直接的には「明鏡塾」での、受講者に対する要求の高さに現れている。
武道のデモの中身をそのまま教えているのだ。
それは、そのまま患者さんを診る事に繋がるからだ。