デニーロ曰く

デニーロいわく、「役者は色々な人生を味わえるから楽しい」
ハリウッド俳優のロバート・デニーロが、話していた言葉だ。
「芝居をしていると、自分が誰だか分からなくなる」
とも話していた。
深い。
これは単に芝居の話ではない。
自分と仕事との関係や、自分と何か、全般に当てはまる考え方だ。
仕事の役になり切る、という意味で同じだ。
つまり、自分を客観視し、その視点でふさわしい自分を作り上げるということだ。
デニーロは、役が回ってきた時、例えば、「タクシードライバー」では、実際にタクシードライバーを3ヶ月間やったそうだ。
つまり、完璧にモデルを持つということだ。
という具合に、自分がなるべきモデルを持つ、ということになる。
例えば、「武禅」で声を届ける。
その時、私が誰かに声を届ける。
参加者は全員それを見ている。
しかし、誰も真似ない。
つまり、本当に届かしている私を真似ずに、「凄い」とか「自分には無理」と思うだけだ。
つまり、いきなり当事者ではなく、観客になってしまっているのだ。
きっと、それぞれの人生でそうなのだろう。
主客転倒しているのだ。
やるべきは自分だということが、どこかへ飛んでしまうのだ。
もちろん、真似たところで出来る筈も無い。
しかし、真似ていく程に、何かヒントを自分で見出すことが出来るのだ。
つまり、自分と真似ようとしている対象との、違いを見つけ出せるということだ。
そうなると、その違いからどこを補えばよいか、あるいは、どこを変えればよいかが見つかるのだ。
しかし、そういったことは全部雑談の時に、種明かしをしている。
だが、その雑談の時も、観客になっており、当事者にはなっていない。
だから、そこから学ぶことが出来ないのだ。
当事者なのか、観客やお客様なのか。
今、自分はどちらになっているのか。
それを見極めなければ、学べるものを全部、時間の彼方に放っているようなものなのだ。
明日から、京都のワークショップだが、もちろん、そこでも同じ事が言える。
お客様なのか、ワークを受ける当事者なのか。
皆に会うのが楽しみだ。
88回武禅、参加者のレポートをアップしています。
■5月2.3.4日は京都での3回目になるワークショップを開きます。
■福岡ワークショップは7月12.13.14.15日です。
https://www.hino-budo.com/index.html
いずれも「お知らせ」からリンクしています。
■ 9月13,14,15,16,17日、定例の東京でのワークショップが決まりました。
場所も、何時もの新木場マルチスタジオです。

詳細は後日webページで

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