ワークショップでは
教室での稽古の時も、ワークショップでも殆どの場合、二人とか三人が組む。
それは、自分のやっていることを知っている、あるいは客観的にみる事が出来る人がいないからだ。
自分が何をやっている事を知らないのだから、当然的確に物事に対処できているのか、いないのかは分からない。
そんな能率の悪さを無くすために、複数の人で稽古を進めるのだ。
つまり、自分以外の人は自分の鏡の役割をしてもらう為にあるのだ。
しかし、相当上等の鏡じゃない限り、表面が凸凹していて、自分をそのまま写し出すことは無い。
しかし、無いよりはましだ。
で、その鏡の役割としての人は、鏡の役割を的確に果たせるのか否かの稽古になるのだ。
大方の鏡は、自分の感覚を頼りにアドバイスをする。
それが正しいと思っているからだ。
しかし、それは間違いだ。
正しいのは、求められるテーマと比較してどうなのか、つまり、相当客観的な視点が必要だ。
その感覚的な視点は、自分自身を見る時にも用いる。
その事が、自分のやろうとしていることを妨げる事が多々ある。
だから、その目を正す稽古でもあるのだ。
そうすることで、自分の感覚そのものも磨けていく。
磨かれていない、揉まれていない感覚や気持ち、直ぐに何かに左右されるような曖昧な気持ちや感覚。
そんな曖昧なものを信じたら自分は迷子になってしまう。
ワークショップでは、自分の全てを疑い、改めて作り直す。
あるいは、組み立て直すことが目的だ。
明日9月15日から19日までワークショップです。
https://www.hino-budo.com/2012TokyoWS.htm