嘘くさい声

先日、東京の教室に向う前日大阪で一泊した。
新大阪の近くのホテルにチェックインをした。
カウンターには、時間的に人が沢山並んでいたので、必然的に後ろに並ぶことになった。
そこには、ホールのラウンジ的なスペースがあり、皆コーヒーを飲んだり、くつろいでいた。
ふと耳に、その空間に似合わない言葉が飛び込んできた。
「~銀行では3億円、~銀行では5億円」
というような会話だ。
何気なく、その方向を見ると、やはり、その言葉に似合わない若者で風貌もチャライ。
そのテーブルには、年配の人が沢山おり、その若者の話を熱心に聞いていた。
言葉も声も似合わない。
つまり、内容と声のトーン、そして風貌。
それらが完全にバランスを崩しているということだ。
きっと、年配の人達は、その若者の内容を聞き、自分なりに夢を想像しているのだろう。
そう感じる雰囲気だった。
見るからに、マルチの勧誘なのだろうと思った。
それは私も妻も一目で感じた。
内容など聞くまでも無い。
嘘くさい声、そして何気ない所作だけで、それは充分に分かる。
欲を持つ人は、欲を持つ人に群がる。
その定説通り、年配の人ははまっていくのだろう。
この年配の人達は、人、個人と真剣に向き合って会話をしたことがきっとないのだろうか。
あるいは、それよりも欲の方が勝ってしまっているのか。
「声を届ける」を真剣にやっていると、そういったことまで直観できるようになる。
いかに、人と真剣に向き合うことが大事なのかが良く分かるようになる。
そういえば、大分以前、大手人材育成の事務所が偵察に来たことがある。
私の編み出した、「声を届ける」とか、色々なオリジナルなカリキュラムを盗みに来たのだ。
しかし、その人は残念ながらそれは無理だと理解した。
というのは、カリキュラム的なことは盗めても、明確なジャッジと見本を見せられないからだ。
そう言えば、以前熱心に「武禅」を受講してくれていた、一部上場会社の役員が「声を届けるや正面向かい合いが出来るようになったおかげで、誰の話を聞かなければいけないのかが、明確にわかるようになったので、仕事が楽になりました」と。
それに付け加えて
「会社から研修を受けにいかされるが、そこで先生をきちんと正面から向かい合うと、だんだんドギマギしてくるので面白いですよ。どこかで習ったことしか出来ないし、言わないから墓穴を掘るんですね」とも。
しかし、このホテルであった出来事のように、実際に夢の中で生きている人が多いから、真剣に向かい合うということに必要性を感じないから仕方が無いが。
9月15.16.17.18.19日東京ワークショップ
https://www.hino-budo.com/

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