明日は沖縄

明日から沖縄だ。
沖縄でのワークショップは土曜日からだが、一足先に乗り込み、一寸沖縄観光をしようと思っている。
昨年の沖縄でのワークショップで、初めて一コマとって「表現塾」を行った。
「武禅」の一コマだ。
だからこれは別にパフォーマー達だけのものではない。
一般の我々も、既に日常的に他人に表現している。
また、自分では「こう見えているだろう」と思ってはいても、他人は自分の視点では見てくれない。
そこを正していくコマだ。
だから、一般の人達も芽を白黒させながら付いてきていた。
そのコマが終わってからは、かなりインパクトがあったらしく、皆高揚した顔、引き締まった顔になっていた。
メインは相手との「正面向かい合い」と「声を届ける」だ。正面向かい合いは、強烈に難しい。
その事自体は難しくないのだが、自分自身の照れや見栄や体裁が、それを阻むから難しいのだ。
つまり、逆に言うと、その自分に気付くという事が目的なのだ。
そういった壁の中から自分自身を見ているから、他人から見た自分と、自分の思っている自分が結びつかないのだ。
この正面向かい合いは、ダンスパフォーマンスや武道には必須能力だ。
先日バレンシアに参加した、東京の教室に12年通う坂本君でさえ危うい。
ただ、見抜く目は誰よりも持っている。
だから、きちんとジャッジする事が出来るし、反応することが出来る。
この見抜く目は、東京教室で坂本君とほぼ同期の4人は持っている。
逆に言うと、4人しかいないということだ。
もう少しレベルを下げると、「武禅」に長年参加している人は養われている。
これは、まず見抜けなければ武道にならない、という基本的な考え方があるから、徹底的に訓練したからだ。
それこそ、「オレオレ詐欺」を見抜く、あるいは、「この人は口先だけの人か、そうでないのか」を見抜く。
これらが出来なければ、全て言葉面や肩書に騙されてしまうということだからだ。
正面向かい合いで「見る」方が危うい原因は生命力にある。
そこが弱いとどうにもならないのだ。
その意味で、坂本君でも危ういのだ。
もちろん、坂本君よりもレベルの低い人間には十二分に通用する。
そして「声を届ける」これも、この生命力が関わる。
さらに相手に対する好奇心と相手に対する感情の爆発が必須だ。
だから、誰にも出来ないのだ。
つまり、日常では誰も本気で人と向かい合い、そして自分を相手に届けるという作業などしていない、ということなのだ。
逆に言えば、日本は平和だから、それほど必死にならなくても、日常生活は営めるということなのだ。
しかし、その結果、最近でも「いじめ」が問題になっているが、これこそ親が省エネで子供に対している事が、大きな原因の一つだ。
そして「人間関係」の苦手な人の増加だ。
人と関わるのが苦手な人が、教師になるのだから、いじめを見抜くことなどハナから不可能なのだ。
これは少し練習するだけでヘトヘトになる。
それくらい日常は、省エネで過ごしているということだ。
人と関わるには体力が相当いるのだ。
もちろん、子育ては体力勝負だ。
だから生命力なのだ。
だから、ここでいう体力は、運動的体力の事ではない。
いくらジョギングをしてようが、アスリートであろうが、関係なく消耗する。
「届いていません」と相手から言われ「え~」となるが、笑っている場合ではない。
あなたの声は、どこかの空間に霧散してしまっているのだから。
7月28.29.30日沖縄ワークショップ
9月15.16.17.18.19日東京ワークショップ
https://www.hino-budo.com/

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