敵を知り

教室に来る大学生が、外国でのダンス学校の編入面接で落ちた。
理由を聞くと、それは落ちるで、というような内容だった。
もちろん、英語が話せないというようなことではない。
自分の目的をとうとうと話したようなのだ。
しかしそれは、自分が活動する場、活躍する場は?それを抜かして、私はこうして、こうすれば、こうなるという成功のプログラムをしっかり作り話したということだ。
自分がこうして、こうすれば、こうなるというのは、あくまでも自分自身の内部の問題であり、その為の行動だ。
もちろん、それは大事な大事な事だ。
しかし、社会の現場に足を踏み入れた時、例えば、この面接の場合、自分のことを全て口にしては良いとは限らない。
大学生にはそんなことは分からない。
だから、それを口にしたばかりに、折角のチャンスを壊した事になる。
本人は、どうして駄目だったのかは想像すら出来ない。
だから、単純に駄目だったで終わる。
あるいは、自分にはそこが合っていなかったで終わる。
それは、社会での実際に対応する方法を知らないからだ。
その社会の場に適したアピールの仕方をしなければ、それこそ場違いになり落とされる。
それこそ「敵を知り己を知れば百戦危うからずや」だ。
しかし、そんな社会の歩き方を知らなくても、偶然うまくいっている人も沢山いる。
だから、偶然上手く言っている人からは、そんな当たり前のアドバイスを貰えない人もいるし、逆に、アドバイスを聞き入れない人もいる。
大半がそんな人達だ。
それは教室でも同じで、勝手に汗をかいている人には何も言う気もしない。
しかし考えている人には、何か言いたくなる。

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