ブリュッセル空港
しかし、思い出しても胸くそが悪くなる昨日の舞台だった。
振付家はElena’s Ariaだ。
何でも1985年の作品だそうだ。
4年ほど前、ギリシャでベルギー国立バレエ団がやる、フォーサイスの昔の作品を見た。
同じように昔の作品だ。
しかし、これらは全く違う。
フォーサイスの方の作品は古く無い。
古く見えないのだ。
しかし、このエレナの作品は古くてカビが生えている。
何故か。今日の朝から頭がその事だけがグルグル回っていた。
結論は、フォーサイスの作品の場合、作品として対峙するものがあり、それが現在でも対峙しているのだ。
つまり、アンチ・クラシック・バレエという思想があり、それが作品のエネルギーを燃やしている。
だから、その作品は今日でも生き生きしているのだ。
だが、エレナの作品は、1985年当時であれば、興味深いものだったのかもしれない。
しかし、そこに対峙する何かが何もなく、ただその時代性とエレナの興味方向が成立させただけのものだ。
ピナの手法であったり、フォーサイスの手法が完全に見えるから、エレナは行き詰っていたのだろうとも思える。
そんなところから古いと同時に幼稚だと、時代の進化が見せてしまうのだ。
時間は残酷だ。
全てを選択してしまうのだから。
昼、ホテルの近くのバス停からベルギー空港へ直行。
フランダースは止めた。
空港横のホテルにチェックインし、ブリュッセル市内へ散歩に行った。
電車で20分ほどだ。
しかし、大笑いなのは地図も何も無く、何も知らない。
どこへ行けば良いのかも分からない。
まあ、何となく匂いと雰囲気を頼りに歩く。
すると見覚えのあるメインの商店街が目に入った。
アーケードの中にブランドショップやチョコレートショップが並ぶところだ。
ワッフルが美味しいと聞いていたので、とりあえず食べようということになり行列のある店で一口。
「ふ~ん」スーバーで食料を買い込んでホテルへ帰る。
明日は9時には空港だ。
といっても、徒歩5分だから楽勝だ。